
2009 年 5 月 6 日
日々ハードな仕事に追われていると、いつしか、海か、山を思っている自分がいる。
昨年秋に生まれた、白浜アドベンチャーワールドの子パンダを、女房が見たいと言うので、今回は、南紀白浜の海とパンダを見る旅に出かけた。
我が愛しの愛車で、神戸ハーバーハイウェイから阪神高速湾岸線を快調に飛ばす。
いつしか関空へのスカイゲートブリッジが見えてきた時、関空から飛び立った、パリ・ミラノビオマーケット視察旅の刺激的でドキドキした旅を思い出し、懐かしさと共に時の過ぎ去る速さに驚く。
前年、アメリカに留学していた長男に誘われて、アメリカオーガニック視察旅に出かけ、元気と勇気を取り戻した私は、次の年、やはり、長男とパリ・ミラノビオマーケット視察旅に出かけ、私と店のこれからのビジョンも見つけることが出来た。
来年、オーガニックに切り替えてから、15年という節目で、店のリニューアルを考えているが、ニューヨーク、パリ、ミラノで見たマルシェとフードショップの瞼に焼き付けている映像を私なりに熟成させ、リニューアルのイメージを頭の中で思い描いているところだ。
湾岸線から阪和自動車道を南下し南紀椿温泉に到着、ここに、本日の宿、海椿葉山があった。ここは、建築家、竹原義二氏のデザインした宿で、「海を眺めるために建てられた宿」と聞いて、今回の宿に決めた。
海を見下ろす断崖に、ベンガラの深い紅色をまとい、美しい姿で佇んでいるその建物を前に期待感が高まる。
玄関前に立つと、格子状の窓から入る光が、美しいオブジェとなって、私達を迎えてくれる。
熊野の山奥で育った杉や、檜で組み上げられた、静かな空気の流れる楕円形のサロンで受付を済ませてから、客室に案内されるが、ここまでは静寂の中、海の気配は一切感じられない。
海星と名づけられた部屋に通され、初めて大きな窓越しに、果てしない大海原を見ることになる。
これも、建築家が計算したであろう心憎いばかりの仕掛けで、思わず、感嘆の声が出る。
小船が行き交じる紀伊水道、そのかなたに太平洋の大海原と、果てしない空がひろがっており、窓を開ければ、波音が心地よく耳に響き、気持ちよい風が頬を伝う。
何も考えずに、只、海を見続けていた・・・。
しばらくして、女房と出かけた風呂は、無味無臭の柔らかな単純泉の温泉で 海を眺めながら、湯に浸かっていると、日頃の疲れも、しだいに、ほぐれていった。
それから、客室でいただく、地元の素材を活かした夕食も、味わい深いもので好感を持つ。
時を同じくして、窓の外で展開される、自然のドラマとも言うべき、刻々と移り行く哀しいまでに荘厳な落日に魅了され、夜も深まった時、満月の光が海を照らす光景に心を奪われる。
翌日は、女房の念願だった、アドベンチャーワールドに行き、そこで、とてつもなく可愛い子パンダの姿に心癒される。
そして、そこで働く多くの若者の姿から、職場を愛する、熱い思いを感じ、改めて、その人達の思いが、気持ちのよい場を作るのだと思い至る。
私も、今、縁あって、働いてもらっている店のスタッフと共に、そのような気持ちの良い場を創っていこうと、思いを新たにする。
私も、もっと、やらなければならない事がある。
いい仕事をしなければならない!






















