オーナー三好一郎のブログ

<プロフィール> 学生時代は野球に熱中。ひじの骨折で野球を断念後、バイトと旅に明け暮れる。そして、北海道へ家出、牧場で働いた後各地を放浪。一転、税理士を目指し広島の学校へ入学後猛勉強。初心者から4ヵ月足らずで簿記一級試験にトップで合格するが、体を動かす仕事の方が性に合っていると帰省、家業の食料品小売にたずさわる。その後、高校2年の夏から付き合っていた典子と結婚。

2007 年 3 月 11 日

 シェ・ジャヌーを後にして、近くのマレ地区を散策。
マレ地区には、16?18世紀の面影と風情が残っており、古きよき時代の佇まいが、そこかしこ
に残っている。サロン文化が花開いた優雅な時代の貴族の館が数多く残る通りを、歩いていると、まるで、16世紀の当時にタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。

 マレ地区から橋を渡って、サン・ルイ島へ、シテ島と並んで、セーヌ川に浮かぶもうひとつの島で、観光客で賑わうシテ島とは打って変わって、ひっそりと落ち着いた雰囲気だ。
17世紀の貴族の館が建ち並ぶこの島、パリでもっともステータスのある高級住宅地とされていて、パリっ子もあこがれの場所らしい。こじんまりとしたメインストリートには素敵なお店が建ち並んでいて、歩いているだけでパリっ子になった気分になる。

 ルーヴル、オルセーなど世界の美術ファン憧れの美術館が集まるパリでも、私が一番行きたかったのが、8年に及ぶ長い改装工事を経て、再オープンになったばかりの、オランジュリー美術館だったのです。
入り口を入り、正面の架け橋を渡って入った、大きな楕円形の部屋の壁に、その絵はあった。
モネの連作「睡蓮」である。
美しい!このような色の『睡蓮」をみるのは、初めてである。
自然光の中で見る、「睡蓮」は、太陽の微妙な光の変化で、次々に表情を変え、まるで、実際のモネの庭に迷い込んだような気になる。

 ノルマンディ地方のジヴェルニーのモネのアトリエで描かれた「睡蓮」の大作8枚が、モネ自身の意思で1927年にオランジュリー美術館に寄贈された。
80年近く経った昨年、モネの生前の希望であった「自然光を取り入れた明るい部屋」の展示を再現。8年近い歳月を掛けて『睡蓮の間」は、天井から自然光の降り注ぐ空間に生まれ変わった。

 ふたつの楕円形の大きな部屋の壁いっぱいに、8枚の「睡蓮」が掲げられている空間は、静かで、瞑想的で、次々に表情を変える「睡蓮」の前を、立ち去りがたい思いに囚われてしまった。
あまり知られていないが、『睡蓮」の原語タイトルは、ナンフェアで、ギリシャ神話に登場する妖精の意味で、特に水の精を表している。

 私の前にも、妖精が現れていたのかもしれない。

 

 

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